傑作 / Diary1259
19.9.2024

見慣れたはずのメタルボタンが見慣れないプロダクトにチョンと付くだけでこうも印象が変わるのか、お馴染みのロゴが文言がどう乗るかだけでこうも新鮮なのか、お馴染み過ぎて昨今ちょっとした近似にすら著作権侵害が訴えられるようになったヒップのタブがこのように縫い付けられるだけでこうも心躍るのか。

ヨーロッパ“企画“ではなく後々のLevis REDやMADE&CRAFTEDの母体となったヨーロッパ“クリエイション“(今回はイタリア)のプロダクトは滅多に出逢えないながら幸運な折にはいつも私を特別に興奮させてくれます。ここまで馴染み深くありながら撮りたいと心から思えるアイキャッチに満ち溢れたプロダクトとの出逢いは本当に本当に久しぶりだったので、これに辿り着いた当時の自分に褒美として柴田慶信商店の白木曲げわっぱを送りたい気分です。

 

あとねこれサイズ感が秀逸なんです。Lサイズ表記なのですがデカい、とにかくデカい。明らかにファッションとしてアプローチする作為性を感じさせてくれまして、そのムードなんてまんまあの人のオーヴァーサイズコレクションのそれ、あの人の2000年初頭のMA−1シリーズのそれ。クリエイション年表としてはこちらの方が先なので見てたのかな?刺激を受けたのかな?好きだもんね二人ともLevis。真意は今のところ不明ですが私は彼らの源流であると強く感じます。ちなみに普段48サイズ上半身の私が着ても圧倒的にデカいくらい、よりオーヴァーサイズなフィッティングがモダンに映ることは明白です。絶対超格好良い。

 

本当これ、傑作。

 

 

 

 

 

New,early1993AW Italian Creation Levis aviator-style oversized bomber jacket

 

Levis好きですが全然知らないのでラベルを見て へー1850年創業なんだー と思って軽く調べたら即ヒット、“Levisは創業1853年“。あれ? ということでちょっと深掘りしたら英語の論文?みたいなやつで“第二次世界大戦頃にカタログなどの表記がSINCE 1853からSINCE 1850に変更された、その理由は謎。 ー中略ー 。90年代初頭にアーカイヴ部門の社員が調査しSINCE 1850ではなくSINCE 1853が判明し、以降全ての情報が書き換えられた“ とのことです。ネット情報が錯綜する以前にもそういうちょっとした誤差が生まれていたんですねぇ、それにしてもずらされた理由が謎ってのがまたなんか微笑ましくて好き。

 

 

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