Le jeu du pair impair , Hermes / Diary061
24.10.2014
『 Fashion 』 という変則的な言葉を
ある種象徴的に表すアイテムの一つだと思います、スカーフは。
それにおいて、間違いなく代表的な Hermes のカレは1937年、
メゾン生誕100周年を記念して生まれました。
時代ごとに専属デザイナーが存在する事もあって
多彩なデザインが人々を魅了する一種のコレクターズアイテムですが、
誕生から20年間デザインを務めた初代デザイナー、
ユーゴ・グリッカーによる貴重な一枚をご紹介させて頂きます。
写実的なタッチからデフォルメタッチまで幅広く描いた彼の作風は
後の “ デザイン ” にも大きな影響を与えましたが、
今回はちょうど中間な印象です。
古代ギリシャから伝わる遊び “ 偶数奇数ゲーム ” をテーマとした一枚。
発表された1955年当時はカラフルな色調がメインでしたが、
こちらは60年代に作られたもので、スカーフにおいて珍しいワントーン。
スカーフは多色使いが魅力の一つですので、男性的なトーンにはなかなか出会えず、
カレとなるとその希少性は一層。
今回の出会いは大変喜ばしいものでした。
ワントーンと言えども、染料を独自に開発しているエルメス。
数万種のブラウンから選ばれた繊細な色調が、上質なシルクに載せられていますので
その品位たるや、もう。
60s Hermes , carres
男性でなかなか見かけない “ ファッションの遊び ” ですが
やはり間違いない色気となってくれますので、是非に。
SURR by LAILA 福留
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