『 なんとまぁ、ひたむきで純真ですこと 』
これが今回の一着に向き合って、まず思った事です。
収まりの良いウエストシェイプに対して極端な構築で広がったヘムライン、従来であればポケットの内側に入れる事を加味されるにも関わらず出す事のみを考慮したフラップ、深く深く切り込んだセンターベンツ。これらは全て腰を落としてまたがった時に最も美しく見えるよう設計されてました。
それはそう、ホースライディング。
乗馬用に作られたテーラードジャケットです。
言わずもがな英国ど真ん中な一着であるがゆえ、圧倒的なツイードの存在感。
同国においては馴染み深いマテリアルであり、近年ではツイード×自転車といった現代的なバリエーションも存在しますが、こちらはツイード×乗馬という英国紳士の歴史に120%則って仕立てられました。
主にワーク等で専門用途の衣類を目にする事が出来ますが、 『 乗馬 』 という限定的過ぎる、しかもここまで上質な一着との出会える機会は滅多にありません。圧倒的なクオリティによる、一かけらの曇りもない純真無垢なインスピレーションから成るスタイルには心が震えます。
機能と美学が同時に成り立っているのが本当に本当に素晴らしい。
肌に吸い付くカッティングとデコラティブなフラップから成る横姿は乗馬時、それはもう凛々しかったことでしょう。
娯楽であったりスポーツである分野にも “ 格好良さ ” 欠かさない。そんな英国気質が大好きです。
60s British, horse riding tailored.
尊敬できる伝統性が有り、現代的な目線で格好良いと思える。
異論無しで不足無し。
SURR by LAILA 福留
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