英国で採択される鼈甲色調の生地は、とある時代を境に透明性の高い生地へとシフトされますが、60年代其れ以前における該当色、濃密かつ豊潤なカラートーンを具有した生地というのは、比較余地もないほど美しく、おそらく比較余地を検討出来るは英国産本鼈甲の其れではなかろうかと独断及び偏見を置かせていただきます。カッティングと構築のプロセスによって個体それぞれのライトトーン、ダークトーンのポジションが異なる=個体性が確立されるのは自明の事、当時の上質な生地において目視できるトーンバランスも魅力点として加算頂きたく、それは全体に気持ちよくブレンドされた混沌色の個体が確認できる中、たとえば初見段階で漆黒判断を下したかと思えば、おぉ、よく視ると鼈甲色じゃないですか、ほどの分かりづらさと、限りなく深いダークアンバーが80%占有する中で部分的に浮かぶ、イエロートーンまで抜けた精妙な均衡を脳が認識して初めて漸く、この男、徒者ではない 判断を下すと同時に豊かなジェラシーとは生じるのだろうと醜い嫉妬心を止められない私は憶うのであります。
けれどもたしかに、カルティエ社マストタンクがマストタンクである以上に小粒で硬質なヴェルメイユの実態そのものを魅力的に捉える一例と、天然鉱石/純金製のビスポークリングの詳細より指に嵌まるフィジカルな感覚,ダイレクトな温かさを魅力的に憶う一例と同義であるように、古きに製造された英国産の其々というのは物体として、構造物的実態として、無垢な道具として、筆舌に尽くしがたい魅力を備えたアイウェアであるように憶います。
故に、アイウェアを掛けていない初見段階において、この男、徒者ではない と暫定判断を下される力強い男性の個性は、より一層と男性的に増長されるわけでありますが、御優しい雰囲気を持つ男性にこそ、是非とも御所有を頂きたく憶い、是非とも、御愛用頂きたく憶う次第であります。それは極めて正統的かつ男性的,英国的,紳士的なフォルムであること、気品のある漆黒トーンも含めて、物腰が柔らかく、穏やかな印象を持つその方の,通常時は外界に放出しない色気と、静かに何かを守り抜く攻撃性と、本当は真逆の事を考えているサイコ性を程よく映し出してくれる魔法の道具と成り得るポイントも加味して、心より、推奨を致します。
New arrival 40s British 2dots , Amber
New arrival 60s British Dark Amber, model “ Scholar ”
New arrival 60s British 2dots , Black
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