先日の FNO にご来店くださった皆様、ありがとうございました。
混み合った店内ながらもじっくりご覧くださった方が多く、
皆様、普段店頭に立つ事のないスタッフとも交流してくださり誠に嬉しく思います。
『ショッピング・イベント』の名に相応しい一夜でしたね。
隙を見てお写真撮らせて頂き Diary にと思ったのですが、すっかり失念してしまいました。
来年リベンジさせて頂ければと思いますのでどうぞ宜しくお願い致します。
FNO とは打って変って、基本的に静かで基本的に喧噪を忘れさせてくれる店内の空気。
ここ最近は秋が深まっている事もあって、“ いかに重厚感をスタイルに与えるか ” に関してしばしば呆けます。
少し前にも書かせて頂きましたが、男性的な重厚感や深みを重要視したくなる気分。
それは洋服のボリュームでしたり、テクスチャーでしたり、カラーでしたりと様々な表現方法がございますが
自身のスタイルも含め、要素としての黒が気になる次第。
それは衣類であったり、小物であったり、と。
重々しく濃厚に重厚なアメリカ軍の戦車兵用ブーツは
否が応にも視認させられるアイキャッチなデザインが特徴。
このブーツが開発されるまでは、いわゆる編み上げを履いていたのですが
戦車兵の特性上、時に迅速な着脱が要される為
『 一部を切ればすぐ足を抜ける 』 として生み出されたのが、このワンストラップであり
様々なメゾンでサンプリングされたデザイン・ディティールです。
他ミリタリーと同じく、年代や製造元によってフォルムやクオリティが異なるアイテムですが
本品は130年前にアメリカ、カンザス・シティで設立し、
現在も現存するブーツ・ファクトリーによって作られた1960年頃のお品。
この作りの良さ、良質な素材感、シルエットの美しさは
後年に作られた他ファクトリーのものとは一線以上を画します。
同一のデザインとディティールでありながら、面白いほどに異なるのです。
本当、面白いほどに。
その良質なレザークオリティと、屈強でありながら繊細な作りだからこそご提案したい成長は
あえてのエイジング。
綺麗に履く事が “ 可 ” であり、エイジングは “ 不 ” とされるのがおおまかな認識ですが
中には着用を重ねる事で生じるエイジングが綺麗に履く事より “ 可 ” になる靴が
稀に有ると私は思います。
その為に作られたか否かは別として、自然なエイジングが一つのデザインになる、一つのスタイルになる。
それはだいぶ格好良いです。
これから着用を重ねる事で可動部で生じるクラック。
その葉脈のような紋様を是非ともお楽しみ頂きたい。
もちろん定期的なメンテナンスはお忘れなく。
60s U.S.military, tanker boots by DEHNER’S
パンツの裾が被されば、さもドレスシューズの如き流線美。
あえてブーツin せずにアクションに応じてワンストラップを覗かせるという
贅沢なスタイルを是非。
スリムなブーツをワイドなパンツで威風堂々と合わせて頂くの
粋ではないかと。
SURR by LAILA 福留
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