ドロップライン、コクーンシルエット、オーバーサイズetc
今のテンションを踏襲しつつも独自の観点を発揮する 90s Dries Van Noten の一貫したスタンス。
以前ご紹介した一着にはお陰様で沢山お声掛け頂き、嬉しかったです。
本日はそちらから、サマーマテリアルな一着をご紹介。
今回のメッセージは、想像するにコントラストでしょうか。
サンプリングは3つボタンのスタンダードなテーラードなのですが、
そこに注がれ還元されるドリスのエッセンスは、やはり濃密。
織りの表情が心地良い、フラットかつスタンダードなコットン×リネンの混紡素材に
突如現れるオリエンタリズム。
Low から High へのシフトチェンジは秀逸過ぎるテキスタイルによって実現しました。
デザインテープに見せかけたライン。
実は土台と縫いが続いているのです。
ベースを推測するに、フラットな生地にピンポイントで織りのラインが配されているのでしょう。
その変異的なテキスタイルデザインは、ドリスの感性のもと静かに “ 整理 ” され
スタンダードかつ特異なサマーテーラードとして仕上がりました。
また、ディティールにおいてもワークの要素をさりげなく取り入れており
それに基づく存在感は、大声というよりも囁きといった
穏やかかつ明確なものに仕上がっています。
リネンの風合い、色調、スタイル。
それらは非常にオーセンティックな装いですが、
実は、何よりもテクニカルでマニアックといった
ドリスの濃いメッセージが濃縮された、玄人な一着です。
90s Dries Van Noten, linen tailored.
この成り立ちは、強いです。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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