Chrome Yellow / Diary369
9.3.2017

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昨日にエントリーにてちらりと触れさせて頂きました此方のニット。「快晴の元どこかで書かせて頂きたいものです」と詠いながらも早速のエントリーとなり恐縮な心持ちですが、一歩、家の敷居から外界へ踏み出しそして空を見上げたその瞬間に、思わずにはいられず。「あぁ、今日が書く日か。」
サングラスで光を遮るなんて勿体がない程に快晴、快晴。天気予報で花粉注意報のアナウンスを耳に入れながらも臆することなく街へ繰り出したいものです。本年度は昨年に比べ花粉の量は落ち着いていると、どこぞの研究者が仰ってましたがそれでも花粉は容赦なく舞い上がるもので、そんな時にとあるTV番組にて朗報を目にしました。なんとレンコンが効果覿面との事。1日1本の半分を摂取すれば良いそうですが、あらゆる調理法を実践しながらも毎日食しており、気が付けば然程の症状は出ておらず、今年はレンコンに救われながらも出逢いの春を満喫できそうです。失敬。
 
 
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ビッチに緩急を付けたストライプ調。マテリアルはコットンのみ。驚愕する程にしっとりしたテクスチャーは、恥ずかしながら初見ではシルクが混合されていると思い込んでおりました。やはりイタリ製は良い仕立てだ、と、納得の落し所としてはむしろ悔しいところ。上質という2文字が適う逸品。ともあれ、あまりにも美しいカラーリングパターンは約6色もの染色された糸を用いておりますが、明度と彩度の絶妙なバランスは扨措き、キーカラーとなるYellowについては言及し難い程に素晴らしく、最も近しい色合いを調査したところ、「Chrome Yellow」が最有力。ペイントカラーのように色の主張性を保ちながらも、どこかお茶目で、どこかかわいらしく、どこかユーモラスな印象を発揮する中で、やはりアダルトな印象へ急激に昇格させるのはマテリアルの選定と柔らかく仕立てられたライトオンスの細やかな織り。昨日申し上げたように、いつものジーンズとの余裕あるスタイリングで緑のあるベンチへ腰掛けたいものです。好きな書を片手に。
 
 
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という事で、ここらで一時脱線。最近面白い書を発見しまして。
又もや推理小説の類で恐縮ですが、先日街の本屋に立ち寄った際、アメリカの巨匠レイモンドチャンドラーの傑作中の傑作「The Long Goodbye」(日本題で「長いお別れ」)が目に留まり、普段は陳列の陰に埋もれているはずのレイモンドチャンドラーが何故か表舞台に。それに表紙が何やらオシャレに仕上がっておりました。「今、何故」と思ってしまう辺り申し訳がないのですが、ともあれ、翻訳者名を覗いた際に成る程、理解に到達しました。村上春樹氏の全訳だったのです。レイモンドチャンドラーの作品ともあれば読者のみならず執筆者も敬意を表するという意味ではこれもまた成る程、と腑に落ちたのですが、数ページ読んだ後に気が付いたらレジへ。長期作品のロンググッドバイですが、通常1行から2行で済むセンテンスを村上氏は3行で表現している箇所もあり、それも一興かと愉しむ事ができますので、レイモンドチャンドラーは読んだ事がないけれど村上春樹氏の作品は一通り読んだ、という方にもハマりやすいのでは、と、申す前におそらく狙いとしては其処なのでしょうが。「飲むのなら自尊心を忘れないようにして飲みたまえ」この名台詞も本作で登場しますが、恐縮ながら私も、お酒の席では自尊心のみならず時間まで失わないよう心がけております。主人公のフィリップマーロウも酒好き(ギムレット好き)なので、お酒好きな方であれば戒めとしても有効な作品が多いはず。大変お勧めで御座います。これまた失敬。
 
 
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80s Missoni striped cotton knit
 
 
本を読むも読まぬも其々。
コットンニットを着るも着ないも其々ですが、折角選択できる自由が有りますから、春先はウール地からコットン、ジーンズは濃紺から淡いベビーブルーへ。手元には何処でも読める文庫本に限ります。
 
 
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with early70s Levis 501 “66model”
 
 
 
村上春樹氏といえば新作「騎士団長殺し」ですが、俄然文庫本派の私は未だ読んでおらず。既に読まれた方は店頭での内容語りに御気をつけを。
それでは次回の エントリーまでしばし「短いお別れ」としましょう。

 

 

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