ここは世田谷、松陰神社前。住宅街を歩くと突如現れる鰻屋。
プレーンな Jazz が流れる店内は10人も入れば満席。だし巻き卵等の小料理メニューはなく、あるのは鰻重と鰻重コースのみ。
鰻 “ 専門店 ” として居を構えている事が明らかなこのお店では、誇張無しにとろける鰻を楽しむ事が出来ます。
そして女将さんの心意気も、粋。
ここは港区、六本木。賑やかな通りを一本入った路地に佇むステーキハウス。
広い店内は人で溢れており心地良い喧噪。主役のステーキを注文するとサーロインとヒレが乗ったプレートが運ばれてきます。
これ、お皿の直径が60cmほどあり肉一切れが子供の握りこぶし位のボリュームなのですが、びっくりするほどジューシィで美味しい。
マンハッタンから初上陸したこのお店は、ステーキ “ 専門店 ” として相応しい迫力と味わいで、どうやらなかなか予約が取れないそうな。
私は “ 専門店 ” が好きです。 いずれのジャンルにせよ『いらっしゃいませ』から『ありがとうございました』まで一貫したプライオリティで提供してくれる満足感は “ 専門店 ” ならでは。 なぜそれを好ましく思うかというと、言うまでもなく私が “ 専門店 ” に居るから。様々な分野や文化がある中で、それらをご案内する側として常にプロフェッショナルで在り続けたいです。
それと同時に、 “ 専門店 ” という看板を掲げるリスクも常に考えています。 LAILA VINTAGE 時代から一貫して「ヴィンテージショップです」と明言し続けており、「古着屋さんですか?」と聞かれたら「いえ、ヴィンテージショップです」と訂正する事もあるほど。 LAILA VINTAGE 創業当時と状況はさほど変わらないからこそ、海外に比べて馴染みの浅いヴィンテージという文化の “ 専門店 ” と看板を掲げる事の意味合いは、年々強くなっているように想うのです。 “ 専門店 ” と掲げる事で魅力に感じてもらえるかもしれませんが、掲げた以上は求められる。ある種、出来て当たり前と思われる。それは他 “ 専門店 ” で満足感を得た時はもちろん、得られなかった時にも強く自問自答。
伝統的なヴィンテージの魅力の一つとして歴史の繋がりや背景がありますが、私は相対的にそれらを主食ではなく副菜として捉えています。もちろん面白味として極めて重要なのですが、まず先立つのは着て格好良いか可愛いか。 ですが主食ではないからこそ大切に思います。アイテムのみならず、それらも含めてお客様へのご案内が『いらっしゃいませ』から『ありがとうございました』までに私たちが出来る事、果たすべき役割です。
私は “ 専門店 ” が好きです。
音楽だったらタワレコ渋谷の6Fと7F、カメラだったらビックカメラ渋谷東口店の2F、映画だったらとある友人宅、アニメだったらとある友人宅。
何が言いたいかというと、ヴィンテージの楽しさを皆様にご案内すべく、引き続き “ 専門店 ” として研ぎ澄まします。という事と、土用の丑の日は宜しければ「一二三本店」に。& 「ウルフギャング・ステーキハウス」の肉は本当に凄かったなぁ。。。という事。
SURR by LAILA 福留
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