


“フレンチワークウェアにおける最象徴” そう言って差し支えないのでしょうか?どうなのでしょうか?私はかねてよりそう思っているのですが、モールスキンジャケット。ファッションの嗜好もスタイルの思考も様々で然るべきだからこそ時と場合と時代と気分において推移するのは必然だしなんだったら気分がちょっとずつ変化して装いの心持ちも同じく変化するのって楽しいじゃん良いじゃんと思うのですが、その度に思うのが“なんだかんだ帰結するプロダクト”ってあるよなって、そしてそれがこのモールスキンジャケットであったりそこから発想を得た別の名作であったり。まぁ後者も含めると現代装いのほとんどが含まれちゃいますけどね、ハッハッハッ。まぁいずれにせよ完成された良い服というのは良いものです、50年代個体特有の個性に奇跡的に成立しているアートリペアの圧倒的な求心力は言うまでもなくね。



セイリングカルチャーからのインスパイアを得たお国柄満載なイタリークリエイション。独特な軽やかさ,いや重くなさ?なんとも不可思議な重力の感じさせ方に良き時代性を感じさせるマルチポケットのプロダクトデザイン感、フンワリかつモッタリとしたドレープと全てにおいてモダンの可能性を予感させてくれます。シンプルに良い一着だとシンプルに思いました。



スポーツジャケット型と思わせて胸ポケット付きでテーラードジャケットのスタイルバランスという相も変わらず“読めない”ミウッチャさんのファッション哲学でこのバランスは初めて出逢いました、そんで1995-1997sのメンズ最初期ピリオド と。でもね私はもう逆に驚かなくなりましたよって言ったら変な物言いですが、自分なりに真摯にVintage PRADA Uomoのファーストラインに向き合い続けることでいかに彼女の世界観が高度過ぎる成熟具合から始まったかをこれまでビシバシと容赦なく実感してきましたから。最初期ピリオドの時点でシルエットバランス及びスタイル提案の軸がない自由型だし独創度合いもクリエイション目線も完成され尽くしていたし ということでそれ以降って最初期ピリオドのアレンジであったり再解釈であったりREテイクの連続じゃない?と思っても致し方ないくらい成熟して完成されていたので。ですからこのようなキメラ系統と出逢ったとしても驚くけど驚きません。



親愛なるセラファン、の中でも特に愛すべきはヴィンテージ年代における創始者エンリ・ジョルジュ・ザックスによるモード目線のデザインクリエイションライン。既存のセラファンがファッションブランドとしてではなくレザーウェアメーカーの側面が強かったために相反する世界観として存在したそれは、各社に提供していた最高峰のレザークオリティをザックス自らの手でモードデザインに昇華させたという上質な目線と贅沢な要素性を煮詰めに煮詰めたある種の究極的なクリエイションでありイコール変態的なクリエイション。御手本のようなボンバーシルエットと特徴的な意匠からは心地良いモードの迫力を,信じられないほどに美しいと同時に強度も兼ね備える最高峰の革質からはファッションの喜びを,ウールカシミアのライニングからは上質な目線の尊さを,そして落としたら絶っっっ対に替えが効かないであろう染色鹿の角ボタンからは変態的クリエイションの中毒性を。本当に凄まじいです、これ。



撮っててミカンみたいーって思いました。今回もパッと持っていってきますでポイっと置いてただいまーでそれが何より幸せ。



防水コーティングが施されたSPECIALITY ALL WOOL “BURELLA”個体のご提案はかなりに久方ぶりな気がします、BURELLAって確かアンブレラからでしたっけ?可愛いネーミングですよね。いわゆるウールギャバジン系統かつ屈強な素材感なのでこちらのようにしっかりとしたヴィンテージ風合いも合うなって思えました、独特な光沢もやはり粋。時代を経たからこその茄子紺のテクスチャーも幸運にも条件が揃えばやはり最高に格好良い、生き様がそのまま現れるのは人も服も一緒だなぁとまたVintage Burberryに教えられました。デザイナーズよりもデザイナーズなオリジントレンチコートです。

New
SURR 福留
△
