平置き実寸で肩幅65cm、
身幅も65cm、
着丈が90cm。ちなみにヨーク縦幅は最長25cmで袖丈が60cmで裄丈が95cm。
そんでもってサイズ表記がM。この時代のGianni Versaceにとって、いやVERSACE JEANS COUTUREにとって、いや同クリエイションの1992年にとってというのが正しいでしょうね、これでMサイズ表記を堂々と縫い付ける感性は。
いやはやどうして驚くというより笑うと言うか、なんか嬉しかったですねここまでも独創的で独善的で提案力に満ち溢れたファッションデザイナーがかつて存在してファッションを愛する世界中の皆んなを楽しませていただけに留まらず30年以上時を経た我々をもこうやって驚かせて喜ばせてくれることを。ファッションデザイナーによって時代によってファッションの区分によってサイズ感は様々であると思い続けてきましたし店頭でも高い確率で口にしてきたものの、ここまでクレイジーなMサイズにはついぞ出逢ったことがありませんが、当時のキャンペーンAdを見るとやはり腑に落ちます。これぞファッションデザイナーのクリエイションだと。
それはもう大胆に肩を落とし、特出したオーヴァーサイズだからこそ生まれるスリーヴの造形美と軽く折り返した時のニュアンス感、特にアメリカンワークなムードを感じさせるコーデュロイ素材とステッチの意図的なコントラストにウエスタンムード漂う各所の意匠。これぞ全盛期のジャン兄の創造性、メデューサが特に誇らし気に見えるのも気のせいではないはず。
New arrival 1992s VERSACE JEANS COUTURE work & western-style oversized design shirt.
ファッションプロダクト単体で捉えたとて特出してオーヴァーサイズのシャツとしては着丈の長さとポケット位置に個性があり過ぎて羽織りとしてはヨークなどのパーツに違和感を覚えずにはいられない、どこからどう見ても不可思議な立ち位置だからこそ様々な捉え方が叶う有意義でユニーク,という言葉ではとてもじゃないけど片付けられない、でもそもそもにおいてシャツ感覚のウェイトでフラップ付きのポケットが前面に四箇所付いているのって新鮮だし便利じゃない?な一着です。
“これぞファッションデザイナーのクリエイション“にまた出逢えますように、宜しくお願いしますねジャン兄。
SURR 福留
△