Klein Blue / Diary125
10.4.2015


 

 

国旗のみならず、芸術分野にも深く根付いたフランス伝統色の一つ 「 ブルー 」 は

フレンチワークにおいても基本の一色。

いかんせん、デッドストック ( 未着用品 ) は貴重ですので

“ 一度も水が通っていない色 ” をお披露目できる機会は滅多にありませんが、

この度やっと御紹介できる一着は誠に深淵なブルー。

面白いかな、これまた高名なクライン・ブルー。

 

この芸術色のチョイスもいわゆる当時の “ 普通 ” なのでございましょう。

 

 

 

 

 


 

ショップコートとして定番的なウエストベルト。

ながらボタン留めというのは非常に珍しく、かつスリムさが絶妙に美的。

コットンとリネンの混紡素材は、耐久性のみならず特有のハリと立体的なフォルムを表現しますので

日々 “ 着用者の形跡 ” が移植され、コートが育つさまをお楽しみ頂けます。

 

 

 

当たり前のように施されるテーラー仕立て。

当たり前のように施される丁寧なステッチワーク。

 

 

ポケットは四角に仕上げた方が効率的にも関わらず、

角をしっかり取った六角で仕上げ、さらに曲線縫いまで。

 

 

 

工業性を目的とした手仕事が、

各要素にミニマムなモード性を付与する結果となりました。

 

 

 

 

 


 

40s French work, cotton linen atelier coat, deadstock

 

 

 

シルエットはテーラーのエッセンスが効いたスマートさで

このコートを見た時、最初に連想したのは理知的なスタイルでした。

 

 

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