昨年から続いている、とにもかくにも ナチュラルが良い, カジュアルが良い, ( マイ・ ) ベーシックが良い という気持ち。それは着心地の良し悪しに関わらず、感覚的には一層気取りたくないというか作為性が不要というか、自分の性格に合致する機能性が必要というか。それは片手に時計+片手にブレスレット一つというのすら “ 多め ” に感じられ、どちらかしか付けないという一時期があったほどで、今はまた両方付けられる心持ちに戻りましたが、その期間は久しぶりにどちらかの手首が軽やかな日々でした。
それには間違いなく自分の内面が関わるのですが、その一層に化粧をしたくない気持ちや飾りたくない気持ちによって秋や冬の装いがまた新鮮でして、十年くらい?毎年被っているビーニーがより自分に似合うような気分であったり, 昨年沢山着たコートを着なかったり, 七年くらい?お休みしていたジャケットが活躍したりと例年以上にレギュラーの入れ替わりが激しくて激しくて楽しいです。引き続き皆様方におきましても、例え登場の機会が減ったとて意図がしっかりしている品、上質な品は適宜保管しておいて頂きたく思います。
一個人的な心持ちとしては、端的に言うと一層カジュアルに回帰している, 立ち返っているのですが、変わらぬことも一部ありまして、スニーカーは一足新調したのですがまだ履いていません。近所の公園に散歩した時だけだったと思います。表参道近辺には文字通り足が向いておりませんで、まだまだ時間がかかりそうです。
あとは引き続きイノセントとレザーグッズは真の愛用品。靴はもちろん、可能な限り持ちたくない鞄をしぶしぶ持たなければいけないのであれば、やはりレザーが素敵な気持ちは変わりません。そういえば今後は一層身の回りの品々が小型化するんですよね?パソコンを使わなくても仕事できたりと、様々がスマートフォンで解決する傾向には多角的な捉え方がありますが、便利になることは引き続き良いことであると私は思います。まぁ引き続きカメラを肩から下げて行動していたりとスマートフォンで解決しようと意図的にさせないことは幾つかありますが。
可能な限り持ちたくない鞄ですから、その判断基準は厳しく設けるべきかと存じます。本当に鞄選びは大変ですし極論嫌ですし、予算面に特に豊富なスタミナが求められることもありますから、幾つも買うよりは要素に応じて絞り込みたいところで、言ってしまえば “ これを買ったら終了 ” と最初で最後の逸品に出逢えたらベストなのですが、そう簡単にはいきませんね。気持ちは, 内面は, 自身の環境は変わりますし、弁護士から登山家への転身も可能性ゼロではないので。
私は前述感覚で長期間悩んだ挙句にショルダーバッグを選択し、ほぼ毎日楽しく愛用していますが、強く思いました。パッと持てるハンドルバッグは、とても便利だなぁ と。
1950年代の後期頃に一人の医者が Hermes に依頼して製作した個人発注によるドクターバッグ。様々なファッションデザイナーのリソースとなり “ ドクターバッグ ” という言葉そのものがモデル名感覚で扱われますが、それらとは全く異なる形状であるのはやはり一個人が求める有用性があったからこそ。 機動力が有しながら内容物の安全性が保たれる特殊なハンドル設計と開閉設計、消毒用などの液体を精密に収納できる内部構築。人の命を救うという生業ゆえ、そこで用いる鞄に求められる “ ものごと ” の真剣味は尋常ならざるものであったことと存じます。
Hermes でオーダーしたら格好良いという気取りでも着飾りでも見栄でもなく、求める機能や安全や実用の水準をクリアできるのが Hermes だったからこその成り立ちによって産まれた本品。貴重な男性向けの Vintage Hermes bag でなおかつ約七十年前という希少性を踏まえたうえで、欲を言うならば単純に格好良く有用性の高い一つレザーグッズとして、まず向き合って頂けたら幸いです。
1950s Hermes, personal order Doctor bag.
いいなぁ、このサイズのハンドルバッグ。結果的に突っ切って突っ走っているので、逆にどうとでも成れるであろうと踏んでいます。
SURR by LAILA 福留
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P.S. 遅くなりましたが本年もどうぞ宜しくお願い致します。
引き続き様々思わざる得ない御方が多いことと存じますが、仮に様々思うことが後ろ向きな気分にさせたとしたら、その反対側には前向きになれる様々が在ると私は勝手ながら思っておりますので、皆様が 2021 年を振り返った時になんだかんだ良い年だったなぁと独り言ちて頂けるような一年に成ると、これまた勝手ながら確信しております。どうぞ引き続き御自衛・御自愛くださいませ。そして御近くにいらして御時間ございましたら、お気軽にお立ち寄りください。弊店はいつでもお待ち申し上げております。
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