弊店の空間に並ぶお洋服の、主に設計を手掛ける、つまりは製作者=デザイナーに対する憶いというのはおおかた、1着を通じて理解し、好意を寄せ、精神的レヴェルにおいての 敬意 が生じるものですが、国や時系列を飛び出しても尚、総括製作者の意図や考えや願いというものが、まるで紙に書いて記されているように、其の1着を通じて受理することが叶う此のシステム、プレタポルテというのは物事の程度に見当がつけられないナニカのように、あるいはとてつもなく美しいConfection(仏訳)と憶います。僭越ながらわたくしには、心の内に神のように崇める方はおりませんで、精神的支柱の如くスピリチュアルフィールドに内在する特定者もおりませんで、常時熱視を注ぐデザイナー様も居りませんで、販売業を生業としながらなんともつまらなく寂しい人生なわけでして、前述の通り、1着より感動を憶える実例が数多く、その刹那、確かに特定者への圧倒的敬意が発生致しますが、同社同氏の作品すべてを素晴らしいと讃える程の圧倒的敬意、では御座いませんで、感動を憶えるはあくまで其の1着なわけであります。
そのように敬意や好意やらを遥かに凌駕する感動、を憶える程の訴求力に近い熱量をもつ其々は、わたくしがそう感じるのみであって皆様其々違う種類の感情を抱くことと存じまして、ミッソーニの良き一例とも存じますが、そんな蟠りをも越える程の熱量を感ずるは、正真正銘どころの 感動 であろうと自身で自身の背中を押す始末。わたくしの中ではそれほど感情が動かされる基準点なるものは、何一つとしてなく、共通点も見出せず、そこをアグレッシブルに追求していけば自ずと視えてくるナニカが有るのでしょうが、敢えてと謂いますか、フラットな平常心を意識的に保ち続けているもんで、結局何も視えてこないというのが常。
ただひとつ、ただひとつだけ強いて申し上げますと、ただひとりの人物については奇妙にもゆっくりと心惹かれる静謐な情調、のようなものが御座いまして、常時厳しく精察してしまう癖然り、特にそう、メゾンにおいては「美しくて当然」が基準であり、さぁその基準をどこまで超えてくるものかとフィジカルな期待を寄せて眺めるなんとも偉そうな無礼者で御座いまして、ただひとつ、ただひとりの人物がつくる其の衣服だけは、弊店設立より約4年の間エントリーさせて頂いた9点の作品も同様、一貫として、こゝろ動かされる事実を横に、ほとばしる熱量を必死で抑えながら、いとも簡単に「美しくて当然」を超えて良いものであろうかと憶う事実も横に、マイクローゼットへ迎え入れて仕舞いたい人間らしい欲望を多重設計の蓋に押し込み、途轍は当然のように無く、あるいは紙に書いて記されているようなメッセジを受け取ることも困難で、無垢な少年性とフレンチ・シックな服の在り方は理解し、あとのすべては体感のみで承知し、わたくしの中では異例であり、不規則的であり、変則的であり、極めて特例的ポジションを陣取るわけであります。 Jean Paul Gaultierという人物と、同氏が設計する作品というのは。
この度、ご用意をさせて頂きました個体は、製作年代で謂いますと同社紳士服レーヴェル始動から3年後の着手、そしてオートクチュールコレクション直前の其々で御座いまして、いずれも異彩と圧倒性を見事に放つ、10着目と11着目の極品で御座います。
何卒、御賢察の程を。
Newarrival 1987s Jean Paul Gaultier sport blouson
Newarrival 1996s Jean Paul Gaultier short jacket
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//