雅なサルトリアと織り / Diary581
22.8.2018

元々親愛なるトラディショナルではありましたが、年次を重ねるたびに愛が深まり、また一層に雅さを重んじる気運となって私的な時間でもドレスシャツ・ドレストラウザー・革靴で田園都市線が最も心身に沿うこととなった私にとって、このような品との出逢いは純粋に喜ばしい限りでして、それが昨年度に自身用として思い描いていた, そして最終的には出逢えなかったスタイルと近しいとなると、その高揚感と嫉妬心は一層です。

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一着のコートとしてある程度の時代を越えてきたことはこの生業ゆえ一目で判断できますが、それ以上に圧倒的に不変的な上質さを感じさせる総合的な出で立ちの秘密は、前立てを開くことで即座に明るみに出ました。

サルトリアという分野に対して実直かつ丁寧に向き合ってきた Tomboini 社と、生地・素材, 特に織物に対してを最高水準を掲げ続けてきた Loro Piana 社が手を組んだクリエイションとなれば、その上質さも納得。と申しますか、納得するしない以前に直感的に圧倒されてしかるべきに想います。極めて不変的なトラディショナルであり、雅さ, 優雅さが強ければ強いほど、そして伝統的な要素を尊重するために余計な諸々は注がないと “ 判断 ” されていればいるほどに土台となる仕立てとそれを構築する素材が申し上げるまでもなく最重要な核となります。私にとってその 2 つの核はある種の残酷性を有するほどの要素力と想っておりまして、例えば圧倒的な才覚によって天才的な設計がなされたとて、仕立てと素材を誤れば凡才, もしくはそれ以下になる と考えているほどです。

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late 70s Tombolini, chesterfield coat fablic by Loro Piana

時流にも国にも年齢にも左右されない不変性だからこそ心に寄り沿う一着との出逢いは稀有であると私は昨 AW 期の時間を丸々費やして再確認致しました。これがどなたのどのような一着となるかは夢想の枠を越えませんが、いずれにせよ御心の高揚と “ 個 ” の底上げ に繋がることを切に願います。余談ながら、私は以下のように着るのが今の圧倒的な気分ですが、心身ともに無造作に羽織ってもそれはそれは雅だろうな、とも想います。それは着用者の心が雅でさえあればという絶対的な前提に基づきますが、ここでいう心の雅は “ 現代社会に属して、真面目に生きている ” を指しますので、まぁなんと申しますか、きっと結局のところ皆様方全員が当てはまることでして。

 

 

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