いくら努力して美しく撮ろうとも / Diary564
19.7.2018

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貴方にも私にも 慣れ というものがあるにも関わらず何度じっくり眺めようとも衰えないばかりか新たな輝きに魅力に気付かせてくれる存在がいかに稀有か、そのような存在に出逢えたことがいかに幸運か、そのような感情を抱けることがいかに幸せかを貴方も私も知っている。 慣れ がなければ社会や生活は成り立たないにも拘わらず私は慣れることに未だ慣れておりませんでして、特に探求心や好奇心においては、出逢っては慣れ見つけては慣れを幾度となく繰り返しているにも関わらず、いつぞやは心震えていた事柄にいつの間にか慣れてしまっている自分にふと気が付くと、月並みではありますが物寂しい心持ちとなりますが、慣れがなければ成長もなく、かつそこから更に出逢える新しい輝きの求心力を知っているがゆえに、結局のところ無意識的に 慣れ に向かっているのだろう という究極的な矛盾を貴方も私も抱えているのでしょう。

どれほど探求しようと慣れない、いつまでも愉しいと思えるものごとが有難いことに幾つかありますが、その中の一つが “ 靴 ” という存在。否、造形芸術。そしてその中でも私にとって特出して慣れず愉しいと思わせ続けてくれる一つが Edward Green であり90年代の本品なのですが、貴方はいかがでしょうか?

 

 

 

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同社において最高位区分であるトップドロワー用足型が描くトウから甲にかけての妖艶なカーブに、ウイングチップとストレートチップの中間に位置する極めて珍しい仕様。トップドロワーの定義において足りない点があるものの、その要素を多く見受けられるために そうである とも そうでない とも言い切れないのがもどかしいながら、誇張無しにとろけるような風合い, 革の質を鑑みるとやはりトップドロワーと同格と考えずにはいられない、同格としてしかるべきなヴィンテージ個体ならではの切なさと愛しさに満ち満ち未知溢れる本品。

 

 

 

 

 

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90s Edward Green Semi brogue shoes.

これを切り取る今回の撮影は本当に本当に楽しかった。最期に皆様に強くお伝えしたいのは私にとってヴィンテージなどに携わるこの生業においての定石である “ いくら努力して美しく撮ろうとも、実物はその何倍も美しい ” の法則が本品にもきっちりぴったり当てはまるということ。御期待くださいませ。

 

 

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