普通が際立つ / Diary520
28.3.2018

シャツとテーラードを綺麗に着て社会に建つようになって数年が経ちましたが、常に意識的に秘めているのが個としての “ 遊び心 ” で無意識的に秘めているのが個として既存への “ No の心 ” でした。それは時期や気分などによって様々な形を成しますが、結局はどのような事柄においても一度学んで実行してから壊すという一連の流れは変わず。そう、私は真面目で面白みのない人間なのである。
様々を身に着けて感じては時に壊し時に残り続けて今に至るものの足元はいわゆる革靴の一択になってからだいぶ経っておりまして、その扱いに関しては 10 代に磨くことを自己鍛錬した結果磨くことに囚われ過ぎないケースバイケースに辿り着き、シューズのスタイルに関しても拘りは皆無ゆえに現在では幾つかの愛すべき相棒達と共に冷凍都市の諸行無常を過ごしておりますが、私にとって足に合う歩きやすいメーカーの一つは John Lobb であるというのが現段階において私の涅槃寂静です。

John Lobb、良い存在です。去年も Womens ラインの上陸は私にとって吉兆で、それを手に入れた知人の姿は大いなる目の保養となりました。初めて John Lobb に足を通した時分は今以上に経験不足の小僧でしたが、それでも背中に棒を入れられたかもように背筋が伸びた心地良い感覚を今でもはっきりと覚えています。

 

 

 

 

 

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90s John Lobb

毛細血管のような美しい紋様の強くしなやかな革を彩るはキャップトゥの王道性と華やかなメダリオン。屈強なトリプルソールでありながら上品さも兼ね備える出で立ち。仰々しいデザインやスタイルのそれらとは異なりますが、私が初めて手に入れた ( そして自己鍛錬の相手になってくれた ) 革靴が同じくブラウンのキャップトゥ・ダービーであったという個人感情を差し引いても、この “ 彩り ” こそ最初にして最強と言って差し支えない、冷凍都市を生き抜き続けるうえで最善にして最上のなる足元となるでしょう。

私は “ 普通 ” が一層際立つ時代になったと想っております。

 

 

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