14-15s A/W。
“ すぐに着れる一着 ” から探される方もいれば、 “ これから着たい一着 ” から探される方もいらっしゃる事と思いますが
今回のご紹介はきっとどちらにも振れるのではないかと。
外気や雨,風をしのぐことを目的に1900年代初頭に生まれたアウターの代表格。
機能的スペックでありながら、今やファッションとして捉えられるディティールの数々は
“ ファッションを目的にしていないにも関わらず、結果ファッションに成った ” 模範的結果の一つです。
出生が大きく異なりながらも、根本的に強く繋がった2点のコントラストを見比べると
一層に楽しい。
『 トレンチコートと言えば? 』 / Burberry’s
まぁおおむね間違いのないQ & A でしょう。
そもそも誕生の一旦を担ったメゾンですので、いつの時代も変わらぬハイクオリティで紳士像を彩っているのですが、
年代によって微量な個体差が有り、それが印象に大きな影響を与えるのは間違いない事実。
その点を加味するとセレクトは非常に繊細になります。
本品は申し分なくモダンなシルエットとバランス。
シャープな腕周りと程良い見幅は、カットソーと重ねてゆったり羽織る際は流動的に
アウターに重ねてしっかり着込んだ際は構築的に。
どちらも心地良く男性的な仕上がりになります。
なんと言ってもやはり、生地が秀逸で、
コットンとポリエステルの混紡による光沢、ドレープがそれはもう美しくて美しくて。
現代においても高価な一着ですが、世界中で支持され続けるのも納得な
洋服としての完成度。
きっと一代では消化しきる事は出来ませんので、宜しければゆくゆくはご子息にでも。
続いては、誕生のきっかけを作り出したカテゴリーから
実直さが最高に COOL な一着を。
約半世紀前に作られたアメリカ軍の一着。
ファッション目的では無いにも関わらず、もはやメゾンのそれにしか捉える事の出来ない
ドライなニュートラルカラー。
色調のみならず、時間を吸収したコットン素材そのものも一見以上の価値があり
特有の張り感が動きに併せた表情を描き絶妙なシルエットを形成してくれるのです。
トレンチコートとして一切の不足が無いディティールには、ミリタリーだからこそのタフネスがプラス。
その結果であるステッチワークやパーツのセレクトは、現代においてデザイン以外の何物でもありません。
生地感が軽いので、カーディガン感覚で取り入れる事が出来ますし
もちろん中にしっかり着込んだコーディネートにも適応。
沢山のデザイナーが感じ取った刺激をリアルに感じて頂きたいです。
この二着を見比べるのは楽し過ぎました。
綺麗に同一のスタイルにも関わらず、絶対的なコントラスト。
どちらも違いどちらも良いのは明白ですので、あとは着用者のパーソナリティによる事と思います。
80s Burberry’s / 60s U.S.military
コートと言えばステンカラーがまず挙がる昨今だからこそ、
フルディティールなトレンチコートの、重厚なスタイルにもしっかり目を向けて頂きたい。
そう思わずにはいられません。
立ち上がって初めてのピンポイントなご紹介。
お薦めしたくてたまらないアイテムばかりですので、どれからにすべきか本当に悩みました。
が、
歌っている時に” そういえば、主人公が格好良く着こなしていたなぁ… ” とふと思い
トレンチコートにさせて頂きました。
ありがとう。そしてありがとう。
SURR by LAILA 福留
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