英国性と洗練性 / Diary476
13.12.2017

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幾つかの要素を混ぜ合わせることはモードの歴史において創成期から行われていたことですが、近年においても, それこそスタイル提案やコンセプトが引き続き一層と群雄割拠する今期においてもまた顕著でして、私個人の嗜好と致しましてはいかに二者一択を巧みに行うかという点に新旧問わず強く惹かれます。持論ですが、モードにおいてデザインにおいて “ 産む ” という行為で最も美しい論点はそこなのではないか と思うほどに。

“ 英国性 ”  それこそ今期におきましても印象的に匂ったと感じる要素です。歴史と地を踏まえているからこそ成り立ったスタイル, 機能美, 装飾性, そしてスタイル性には充分過ぎるほどの存在意義があり、だからこそ僅かな塩梅を見誤ると伝えたいことが伝えられなくなってしまう簡単では無さがあり、ゆえにいつまでも絶大に魅力的。
そして “ 洗練性 ”  老若男女問わず求められる機会がある要素かもしれません。コンテンポラリーとはまた異なる極論所作に現れるそれもまた塩梅が重要であり、何より感性が求められる要素ではないでしょうか。

この度御提案させて頂きますは約40年前の一着でありながら、私の信条である “ 現代の目線で視て現代的か否か ” の論点において上記が見事に二者一択された、その調和が 気持ち良い とまで想い至った一品でございます。

 

 

 

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機能に通じる特出して美しく練られた装飾美、着心地に通じるパターンメイク。紳士的でありながら英国老舗においてここまで気持ち良い洗練性の着地点に出逢える機会は極めて少ないです。最大の魅力は柔軟性に富みながら従来の魅力を備えたツイードと、英国特有の強さを称えながら洗練された柔らかさを備える仕立てと、なんといっても色。これら全てはきっと 70 年代という時代性と老舗だからこその奥行きがもたらした結果でしょうが、それにしても秀逸過ぎるその様はまるで ( 当時においての) 未来人が関わったのではないかと思えるほど。良い意味で御想像を超えて頂ける一着ではないかと存じます。

 

 

 

 

 

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70s Aquascutum , tweed coat

2時間半の特急から3時間の特急に乗り継ぎという道中を経た甲斐がありました。

 

 

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