一 流 / Diary409
14.6.2017

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「でき得る限りの上質を求める」
 
1890年、ノーザンプトンの一角にて靴を作り始めてから約127年。発足から間も無く爆発したひとりの男の才気は、確固たるシンプルな信念と卓越した技術力によって支えられ現在に至りましょう。使われる素材の殆どは最上級のカーフスキン、追求に追求を重ねたグッドイヤー製法。頑丈で、軽快。革新より伝統。ファッショナブルの学びではなく、ジェンツのため美しい靴への追求。箇条書きにすると溢れてくるセンテンスはあくまで言葉同士の繋ぎで御座います。
 
 
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この度、イギリスの地で出逢いが叶いました一足のメイドインノーザンプトンは、1970年代のフルブローグ。
 
褐色にエイジングを遂げた肌
5アイレット
鈍く輝くゴールド色のハトメ
括れが柔らかなラスト
外羽はダービー仕様
 
箇条書きにすると溢れてくるセンテンスはあくまで言葉同士の繋ぎで御座います。何より、見事なほど包み込むフィッティングは、ありきたりな文句で恐縮ながら、どうか騙されたと思い、先ずはお試しを頂きたい一足。続けざま、説得力に欠けますが、本当に素晴らしい靴だと感服致しました。
 
 
 
 
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70s Edward Green full brogue darby shoes
 
 
 
 
技術云々、メーカー云々というより、例えば悪天候や硬い石路から主であるイングリッシュジェンツの足を護り、すれ違う視線から仕立ての良いスーツを汚さぬよう、顔を立て続けた目の前の一足、丁寧にポリッシュを施しながらチューニングが続けられた事跡、ただ簡明直截な程に「恰好が良い」という第一線的感覚、あまりにも素直に、「良い、靴だ」と後味が残る。 “ 一流 ” と認めるにはそれのみで十二分な気さえ致します。それらを享受し、シューボーンの助けを経て、気持ちがよい音とともに足が吸い込まれた刹那「でき得る限りの上質を求めた」着地点を垣間みることができましょう。私はそう思います。
 
ただ、もうひとつだけ申し上げるならば、“ R ” ではなく、“ E ” であればパーフェクト。皆様へご提案させて頂く手前、でき得る限りの上質を求めシャッターを切りましたが、こればかりは。

 

 

SURR by LAILA 小林

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紳士の嗜みとしまして、ご縁が御座いましたらどうぞ宜しくお願い申し上げます。
 
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