4Saison / Diary196
20.10.2015

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カリームに出会って喜ばしい限りの衝撃と刺激を受け、現在に至る経緯は様々ございますが、“ 男性専用のヴィンテージショップ ” と自認するうえでセレクトを決意するには大きく二つの要素がありました。
一つは、彼がファッションの世界に居ながらも “ 着飾るFasion ” ではなく “ 着る人の個= Style ” を大切にしていたから。そしてもう一つは、ブランドとしての服創り / 表現の媒体が全てヴィンテージだったからです。
この二つの根本的な要素によって、ごくごく自然な流れで “ Karim Hadjab を日本の皆様に御紹介したい ” という想いに至りました。

 

極めて精力的かつ独創的に実験と挑戦を繰り返し、常に自身の世界を広げ続けるカリーム。この度は、現コレクションの中からより代表的で象徴的なラインをご紹介させて頂きます。

 

 

 

 

 

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『 時を経た洋服は、まさに人間のように生きている 』 という哲学を持つ彼にとって、90年代後期頃に考案された衣類加工は思案を巡らす要素の一つでした。変化させるうえで時に科学的な手法を選ばざる得ないそれらが衣類へもたらす ( 大小あれど ) 負荷に思い悩んでいたカリームは、様々な試行錯誤の末一つの解決策を見出します。それは “ 人々が生活するように、衣類を自然の環境に置く ” という概念。

地面や時に地中,太陽や雨風,水中など、様々な自然環境に適応させ時間を過ごさせる事で衣類に発生する変化を人々の成長と同じく捉え、デザイン=服そのものの『 個 』 に置き換える。これが Karim Hadjab の代表的なラインの一つ、 4Saison ( フォーシーズン ) です。

 

言葉の通り、1年間自然環境に置かれる事を基本とした 4Saison 。長い時間をかけ、様々な自然の要素が絡み合って生まれる “ 服の個 ” は多種作用で、誇張ではなく無限に近しい可能性を予期させる佇まい。
開始の段階で置き方や配列などを作為的に設計する事もありますが、それから長い時間をかけて生じる変化は完全なる自然的要素。カリームは作為と自然の同居は “ 選んだ服 ( =作為 ) が着用を重ねる事で味わいを増す ( =自然 ) ” のようにごく自然な成り立ちとして捉えており、時に予想とは異なった仕上がりとなる不確定要素を、何より重要視すると共に楽しんでいるようです。

 

 

 

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写真はカリームから送られてきた実際の様子。
『 自然 』 という言葉は、日本においては時に優しく柔らかなニュアンスを想像する事がありますが、 4Saison からは良い意味でそれらを感じません。
このクリエイションによる現物は、最高にカッティングエッジな極上のアヴァンギャルドだと私は思います。

 

 

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これらはごく一部です。
今回は Launch Exhibition という事もあって多数のバリエーションをご用意しておりますが、ご興味頂いた暁には是非とも感覚でお好みを見つけて頂けましたら、私は、そしてきっとカリームも何より嬉しく思います。

 

 

 

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ちなみにカリームは、 4Saison を自然界からピックアップする事を “ 収穫 ” と言います。

 

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