私は感動しています。 / Diary152
27.6.2015

SDIM3009

 

1958年にトップメゾンの主任デザイナーという肩書きでファッションシーンに現れて以降、

2002年までモードのトップに君臨し続けた人物。

そんな彼のラストショーは、歴代デザインを全て網羅した集大成的な構成だったのですが

観終わった観客の中には 『 刺激が足りなかった 』 という感想を抱く人が居ました。

 

 

なぜ刺激が足りなかったのか?

それは、彼が生み出したデザインやスタイルがお手本にされ、世の中に染みわたり

“ 当たり前な印象 ” にまで昇華していたからです。

 

クリエイションにおいての究極的な着地点。

ムッシュ・サンローランにおいて私が最も好ましく思う逸話です。

 

 

 

メゾンヴィンテージがメインの一つである我々にとって、イヴ・サンローランはある意味別格な、

特別な存在です。

それは逸話のみならず、様々な作品を目にして手にしたからであって

縦横無尽,自由奔放,豪華絢爛,眉目秀麗な数々はまるで

モードを具現化したかのように思います。

 

モードの歴史はやはり WOMENS が先立ちますので、様々なバリエーションが存在するのですが

ムッシュ・サンローランの定番にシルク素材のシャツ / ブラウスがあります。

多彩なカッティングやテキスタイルデザインによるバリエーションは

“ サンローランのシルクブラウス専門店を作りたい ” と思わせるほどの求心力を秘めており

( WOMENSですので当然 ) 着る事の出来ない私ですら、心から魅了されていました。

 

 

全ての要素において贅の極みとも言える、ムッシュのシルクシャツ。

まさか MENS が存在したとは。

 

 

 

 

 

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10年弱の間に、心から尊敬するムッシュ・サンローランの作品を様々目にしてきました。

その中にはシルクシャツが数多く存在し、全てが本当に素敵でした。

ですが、全て WOMENS でした。

その経験値が私の頭から 『 MENS のシルクシャツは存在するのか? 』 という疑問を排除していたのです。

冷静に考えてみたら、作られていても不思議ではないのに。

 

初めて出逢ったそれは、言語不要の美しさを秘めています。

またムッシュが “ ファッションは純粋に楽しい ” という尊く儚い感情を与えてくれました。

 

 

 

SDIM3009

70s Yves Saint Laurent , silk shirts , mens

 

 

私は感動しています。

 

 

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