入り込む隙間などありえようもなく / Diary711
27.4.2019

ファッションとは着るアクセサリーである、とニューヨークのデザイナー様が謂っていたのを憶い出しましたが、デザイナー=精作主の商業性を例えば除いたとしまして、創り続ける精神性の深みなど計りかねますし、作家様も、芸術家様も、絵描き様も、表現性を生命線に据えている御人の精神というのはわたくしにとって宇宙と同様で、いつまでも神秘的な心の描きで御座いますゆえ、ファッションとは着るアクセサリーである、という意味性もスッと心に染み渡るかと問われれば販売員失格ですね、然うではない、と御答えする現状で御座いますし、表面的に受け取るしか学も能も御座いませんで、殊、Jean Paul Gaultier氏が創造されたJean Paul Gaultierという衣服達も着用するアクセサリーであるかは深層理解を必要としますが、例えば同氏創造物は御人にとっては着用するジュエリーでありますし、御人にとっては衣でありますし、御人にとってはハードボイルドですし、御人にとってはパンク精神の顕れかもしれませんが、いずれの感想にしろ御手に取られた創造物も御人の感性に従われた否定しようもない運びと想うと、なんといいますか、宇宙の理の片鱗に近づけた感覚に陥ると申しますか、神秘的な心の描きが結像したような気がするのもわたくしの気のほうが触れているだけかもしれません。
 
そういえば丁度、背面がくり抜かれたジレを探していたところです、という御方は先ずいらっしゃらないでしょうし、そういえば丁度、背面がくり抜かれた新鮮なジレが入りました。という応酬も奇跡に等しいですし、つまりは御手に取られる創造物は御人の感性に従われた否定しようもない運びと存じますし、探究物と御縁があったとしましても,どれほどロジカルに向き合おうと金銭を支払い迎え入れるかの究極地には御人の理由なき感覚以外、入り込む隙間などありえようもなく、そこでは蓮見氏が謂うところの内心の訴えが聴こえるのだろうと思いまして、ここにファッションが愉しく,美しいものである “ 核 ” のようなものがある気がしてならず、Jean Paul Gaultier氏はそうじゃないものを避けて創り続けてきたのかもしれませんし、そうであるものを創り続けているのかもしれませんし、もしかしたらその先のひとつに、ファッションとは着るアクセサリーである萌芽が芽吹くのかもしれないと、Jersey Boysの無限ループに陥りながらふと憶いました。

 

 

 


1992s Jean Paul Gaultier with 60s Charvet cotton shirt

 

 


90s Jean Paul Gaultier with 90s John Lobb

 

 

1992s Jean Paul Gaultier with early1800-early1900s pure gold & precious stone bespoke rings

 

 


1990s Jean Paul Gaultier with many pens

 

 

 

 

 

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