ID : MJA00014111 |
Designer : Gianni Versace |
Sold |
size | 表記46 Shoulder:72cm Chest:70cm Sleeve:51cm Length:93cm |
material | Silk 57%×Viscose 43% |
color | Beige |
condition | 左脇位置に注視して分かるほどの擦れ、前身頃に2ミリの色抜けが見受けられますが、年代を考慮すると非常に良いコンディションです。 |
early80s Gianni Versace silk×viscose oversized design trench coat
“アルマーニは奥さんに、ヴェルサーチェは愛人に”という当時のブティックスタッフの謳い文句はジャンニ・ヴェルサーチェという稀代の天才ファッションデザイナーの本質を素敵に現しているのではないでしょうか。大胆かつ独創的な作風で知られる彼ですがメンズの最初期クリエイションは展開規模も小さかった分クオリティを突出して高めており、かつ特にクラッシックな紳士服カルチャーを重要視していたがゆえ、後々の大胆かつ独創的なそれらと一味も二味も異なる特にシックでエレガントな世界観でした。ゆえに弊店は“最初期のジャンニ・ヴェルサーチェ”と“それ以降”に別々の存在価値を見出しています。
こちらはその最初期クリエイションでトレンチコートの様相ながら存在価値は全くの別もの。こんなにも蕩けるような軽やかなコートは滅多にお目に描かれませんし、それでありながら美しい立体感とスタイル性を発揮してくれるというある意味異常なプロダクトです。不変に則ったうえでの各ディティール再解釈に紳士服のセオリーを破壊するパターンメイク、私はガンフラップの真下に胸ポケットを配置したトレンチなんてついぞお目にかかったことがありません。なお異世界的な身幅の広さと直線を活かした大胆なシルエットは和服およびISSEY MIYAKEの影響によるもの、なので個人的には日本人ととても相性が良いイタリーモードクリエイションなのではないかと存じます。
着用時の揺れ動きは動画でも写真でも捉え切ることができませんで実際に目の前にすると圧倒してくれます。そのような要素性はやはり女性のためのモードが主戦場でしたが70年代中期以降男性のためのモードでも発揮されるようになり男性性の可能性と美意識は圧倒的に進化して今に至ります。ゆえにこちらはやはりしっかりとシックでしっかりと男性的にエレガント、トレンチコートというスタイルの雛形も効いていますね。
本当に美しい一着です。