80s Gianfranco Ferre reversible cotton sport jacket

アルマーニやヴェルサーチェと共にイタリーモードを牽引しただけでなくディオールのクリエイティヴディレクターを務めるなどパリモードにも尽力したフェレ、彼のメンズクリエイションは82年から始まりましたが、その頃から特に素材感や職人技術力により一層こだわるようになり黄金期と言える成熟した時代を迎えるのです。
80年代後期頃のこちらは驚くなかれ完全未使用のデッドストック、いやはやヴィンテージの生業をある程度やってきましたが上質なデザイナーズカルチャーにおいて完全未使用と出逢える機会なんてほとんどありませんでしたので、変な言い方になってしまいますが逆に探していないと言うか求めてもいないと言うか。しかしながらデッドストックとの出逢いほど嬉しいものはないかもしれませんねヴィンテージの世界においては。黄金期のフェレにおける高密度なコットンがどのように変化していくのだろうと言う実体験は弊店にとって言語化できない価値を有します。
しかも楽しい楽しいリバーシブル、ブラックのフェイスもベージュのフェイスも特にオーセンティックな完成度ですがポケットの意匠や襟の造形性、従来のリブとは一線を画す良い意味でリブとしての機能を成していない独自性MAXなリブなどの奇をてらっていないものの明らかな存在感を発揮する絶妙な個性と違和感が流石。
サイズは52なのですが表記がアップしても着丈はほとんど変わらず身幅だけが広がるワークカルチャー特有のサイズアップ概念が採用されておりますので良い意味で大き過ぎないオーヴァーサイズ感がこれまたモダンな印象で、正々堂々にデザイナーズヴィンテージなのですが今っぽさを存分に発揮できる着こなし相性の方、多いのではと思います。

もう一度言いますが上質さを重要視していたデザイナーズプロダクトの変化をスタートから目の当たりにできるのは本当に貴重です。是非ともじっくりとゆっくりと確実にお楽しみ頂きたい👏