2000s Gucci by Tom Ford pure wool plain tailored jacket

過去に3度のみ“トムフォードが手掛けたGucciの特にプレーンなテーラードジャケット”と出逢い御提案したことがありますが、それらは全て異常なまでのクオリティの高さと異常なまでの美意識と異常なまでの男性的色気を備えており私は3度大いに驚かされ心震えてきました、これで4度目です。
男性におけるTOPフォーマルは黒のタキシードとなったのは隣に立つ女性のドレスが際立つためという古来に構築された紳士論,いわば黒子の役割と言えるその概念ですら逆手に取っているかのような圧倒的なエレガンスとエロティシズムで、各所に走る手縫いのステッチワークにさりげなく正面を向いたボタンの極小刻印に徹底的に練り上げられたシェイプの艶かしさと強いショルダーのコントラストにパワフルなラペルに一目瞭然に上質な生地感と、“テーラードジャケット”というプロダクトに備わった決して多いとは言えない要素性のみで正々堂々と勝負しているにも関わらず圧倒的なオーラで、いわゆるモード的なデザインプロダクトと同等な存在感,いや、究極的に練り上げられて徹底的にシンプルだからこその強いコントラストは逆にデザインデザインしたプロダクト以上の存在感を発揮するのではないでしょうか。言い過ぎかもしれませんが実物を目の前にすると究極形とすら思ってしまいます。

サイズ表記は48ですが前述の通りかなり特殊かつフェティッシュな設計となっておりますの実寸値にご注目くださいませ。はっきりと申し上げましてフェティッシュ過ぎて全くもって万人に向いていないプロダクトとなっておりますが、私は時にモードカルチャーそうあって然るべきと思う側面もありますし、この究極形のジャケットは特にそう在って良いと感じます。
太陽光の下でようやく視認できるレベルに濃いダークブラウンというのがまた本当にセクシー。ブラックトラウザーと合わせるとコントラストが最高に格好良いですしジーンズと合わせればほぼブラックジャケット的なニュアンスにもなります。が、いわゆるブラックジャケットよりも柔和な印象なんですよね。