50-60s French Government workers double breasted belted leather coat

フランスの国営企業や政府関連企業に従事した人々のために製作されたフレンチワークウェアの中でも特に特別な存在であったレザープロダクトのシリーズ、コレクターとの会話で挙がった“Government worker”という表現があまりにもしっくりきたので弊店ではフレンチ・ガバメントワーカーと呼ばせて頂いております。職種に応じて様々な個体があるうちのこちらはハーフコート というよりもいわゆるコートな丈感のウエストベルト付きの個体。

国にとって重要な企業や団体であり重要な役職であるがゆえ自ずと威厳が求められるからこその驚異的なクオリティとそれに伴う存在感がガバメントワーカーピースの魅力ですが出逢う度に心から思います、格好良過ぎるだろう　と、上質なクリエイション過ぎるだろう　と。何度も申しあげますがこれはワークウェアです、労働のための衣類です、そして当時の支給品です。それが現代目線においても特に上質な部類に属すだなんてガバメントワーカー流石過ぎますし、相も変わらずフレンチワークの文化そのものが素敵過ぎるし面白過ぎるというもの。

丸みを帯びたラグランのショルダーラインに特徴的なフロント4ポケットとガバメントワーカーらしい濃厚な設計と構築が詰まった一着。プロダクトとしてのボリューム感もさることながらウエストベルトを結ぶことで得られる防寒性はこれからの人生をより暖かく包み混んでくれることでしょう。さらにユニークなのは首元の構築でして、レザーパーツをインナーに配置してマジックテープで留めることによって首元の防風性を高めるというかなり独特な意匠が盛り込まれているのです。いわゆるチンストラップと近しい機能と言えば機能なのですが、このインナー風防の仕様はこれまでどのファッションカルチャーでも見たことがありませんでした。

こちらも歴代でも最高峰のコンディションの美しさ。ウールライニングなんて使用感が“無い”と言っても差し支えないほどにピンピンです。言わずもがな物質として有限でであり言わずもがなこの世から姿を消し続けており、元々確かな世界観であったにも関わらず年々世界的な人気が高まり続けている今、このような個体に改めて出逢えるだなんて思ってもいませんでした。

本物のレザーをしかとお楽しみくださいませ。