1998AW PRADA Uomo light nylon flat design padded coat

数シーズンのプレゼンテーション発表期間を経てランウェイを始動したPRADA Uomo初のAWコレクション。98年はSSもAWも一貫して平面というテーマを貫いておりまして、このようなイヤーテーマ方式は後年,それこそキャリアハイである2018年にも行われている点からもミウッチャ・プラダの世界観の完成度が伺えます。余談ですが1998年に同じく平面（フラット）をテーマにコレクションを発表した新進気鋭のデザイナーがおりましたが、その関連性は謎です。

平面,平らというテーマに則った特出して凹凸の少ないプロダクトフィロソフィーはやはりミウッチャならでは。上品なナイロンとの親和性もさることながらミニマムでモードでありながらよりアノニマスな設計によって良い意味でPRADA Uomoらしさ“だけでない“点がやはりヴィンテージPRADA Uomoの特徴であり魅力であると存じます。良い意味でメンズノクラッシックカルチャー感が先立つと言うか際立つと言うか、PRADA Uomoの旨味を徹底的に感じて頂くと同時にスタンダードでクラッシックでもある。ある意味最強です。

1998らしさの一つであるライトナイロンgはまた抜群、とことん軽やかでとことん屈強で滑らかで上質。マイナス要素が見当たりません。なおライトであるにも関わらず面がしっかりと詰められておりますので、閉じればしっかりと暖かく開ければ涼しげという実用性も多くの人々にとって高い有用性を誇ることと存じます。

本当に見事なクリエイションです。