才能がなくても某メゾンの生地が使えたら一級品になる　みたいなことをどこかの誰かが言っていた気がしますが、それも一つの真理だと思うほどに重要な、というかやはりファッションプロダクトにおいて最も重要な生地/素材。逆を言えばどんなに特級な才能があろうとも三級の生地を使うと三級品にならないのだからある意味残酷ではあるかと思います。もちろんその概念を壊したアンチモードの姿勢もありますし、そこから派生したモードもございますので前述したロジックが全てではありませんが、やはり結局のところ主軸として残り続けている文化ではないでしょうか。

千着ぎゅうぎゅうに詰め込まれた雑多なラックの中から目隠しで探し当てろと言われた時、自信のあるメーカーやデザイナーは幾つかありますが、そのうちの一つがミッソーニ夫妻によるクリエイションです。事実目隠しとまではいかないものの、そのようなカオティックな状況(世界各国には様々なコレクターがおりますから、そのような環境もございまして)で“あら素敵”と思ってピックアップしてみたらミッソーニ夫妻クリエイションだったこともあって、あれは嬉しかったなぁ。

きっとこちらのクラッシックとラグジュアリーを軸にした眉目秀麗なプレーントラウザーも眼の前にして頂いたら、手に取って頂いたら、足を通して頂いたら御体感頂けることと存じます。丁寧に真摯に,時に大胆に積極的に“クリエイション”という世界に向き合って手に取る人々の幸せと自信の満足感を徹底的に大切にした、過去ファッションデザイナー達の仕事っぷりの尊さと儚さと美しさを。現代の中にもこれからの中にも同じく尊くて儚くて美しいデザイナーはいるし産まれることと存じますが、良くも悪くも時代は変わり続けている中でよりクラッシックでアナログな時代の、金属板一枚をパパっと叩けば様々な情報が手に入らないからこその豊かさを得ていた時代の“クリエイション”はやはり様々を感じさせてくれる存在ですから、実体感の重要性とその存在を未来に伝えることの意義をやはり噛みしめる次第です。それは今をリアルに体験している私たちの役目ですから。

なのでこちらは1980年代に製作されたミッソーニ夫妻のオリジナルクリエイションで、ベーシックなドレストラウザーをライトコットンで仕上げた絶妙なプロダクトで、ベーシックなようでベルトループなんて絶妙に個性的で、インタックとアウトタックが融合した素晴らしい機能デザイン構築かつ立体感で、なんと言っても抜群に豊かな最高に楽しいグリーンカラーで、嬉しいことに一度も水が通っていないフレッシュな状態をスタート地点から楽しめる素敵なトラウザーですよ　というONLINEページです。どうぞ宜しくお願い致します。