1890年設立の老舗サルトリア,BOGLIOLI。長きに渡り正統派であり続けた純正なメーカーだからこそ生み出せるオリジナリティのベクトルは時にデザイナーを超越する刺激と世界観を有することがあります。

90年代に考案されたこちらのモデル,COATもまさしくそれで、丁寧なアンコンストラクテッド構築に製品染めや製品洗いを施すという大胆な施術によって正統派サルトリアジャケットの佇まいに従来のそれでは考えられないそうな存在感をプラス。こんな表面のテクスチャーは従来では考えられませんでしたし現代目線においてもかなりの刺激でアンコンストラクテッドならではの特出して柔らかく軽いテクスチャーとまた綺麗にマッチするんですよ。

どっしりとした着丈もまた良い意味で現代のそれらと異なります。時代に応じて変化・調整されるそれらのスタイルバランスも素敵ですしもちろん格好良いのですが、個人的に同世界観でしかコーディネートできないと言うかし難いという印象でして、その点年代を遡ったよりクラシックなスタイルバランスはMIXコーディネートが適していると言うかMIXすればするほど良くなるように思います。ヴィンテージカルチャーを好きな理由の一つがMIXコーディネートが好きだからというのがあるので、個人的にはかなり重要な要素です。

老舗であり正統派だからこそ辿り着いた圧倒的な刺激、やはり素晴らしい。いかに真面目に向き合ってきたかが伺えます。軽いアンコンストラクテッドの構築とこのテクスチャーの融合、物凄いですよ。貴方のテーラードジャケットコレクションに是非。