英国王室直属の陸軍、British Royal Army のビーニー、1940年代の品です。

ビーニーの始祖, 原子のビーニーと呼びたくなってしまう存在感は純真無垢な目的意識によって様々生む出すことで結果的に各々の原点と成るミリタリープロダクトならではの説得力で、極限までミニマム,言い方を変えればベーシック,言い方をまた変えれば粗野ながらどこかそこはかとなく漂う品は、王室直属の部隊に向けての品だからこそ。
幅21cm深さ38.5cmの言ってしまえば単なる筒ですが、それで充分ですよね。なんせ頭部を保護し寒さから守る“ギア”ですから。折り畳まない状態で38.5cmで生地が二重になるバランスを自由に変えられますので、最大防寒性を得ようとすれば丸々二重に、それより軽やかにすればその分重なりを減らせば良いという極めて究極的にシンプルかつ申し分ない機能性。流石ミリタリーと言える完成度で、ミリタリーは国家そのものがデザイナーみたいなものですから当然と言ってしまえば元も子もありませんが、いつまでも感嘆させてくれる,感動させてくれる敬愛なる世界です。

極限までミニマムで究極的にシンプルなギアですから、このように一度も水が通っていないデッドストックという条件下は大変に貴重。頭頂部にハンドステンシルのブロードアローが残っているのも喜ばしい限り。おそらくはいつか消えてしまう“デザイン”要素ですが、それまでじっくりとお楽しみくださいませ(ちなみに反対側はステンシル無しの無地です)
またデッドストックとあって生地がギュッギュッとしておりまして、画像の着用者は頭周り60cmなのですが、かなりタイトなフィッティングです。とは言え使用していることで改善されるので、頭周りはおおよそ60cmまでが目安と言ったところでしょうか。ご参考くださいませ。