70s Jacob Hull
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ID : WAC00005988
Designer : Maker vintage
Price : 59,400円  On Stock


size
14号 ※サイズ調節可能
幅:1,0cm - 2,9cm
condition A 製法が独自ですので、特有の風合い変化が生じており一部銀のコーティングが剥離していますが、本品“ だからこそ ”の特色として、この点を加味したうえで御推奨させて頂きます。

装身具の世界にはアンティークしかりヴィンテージしかり現代のクリエイションしかり数多の方向性や区分が存在しますが、そのような区分け基準と一切合切に関わらない、良い意味でそれら常識を忘れさせてくれるほどの熱量で視る側を圧倒させてくれるような品々に、極々稀に出逢うことができます。
しかしながらその出逢いのほとんどは図鑑であったり博物館や美術館であったりとジュエリーとしての分野ではなくデザインの歴史として人々に案内されることががほとんどですので、印刷されている紙面や図録から想像や妄想を重ねたり、文字通り指をくわえてショーケースにへばりつくことしかできません。
様々な意味合いにおいて厳密に管理されている、それらデザインの歴史に属する装身具の数々。もちろん素晴らしく見事な ( 本当に見事な ) 品々で圧倒されますが、弊店にとっては身に着けることを御推奨できるような現実ではございませんが、Jacob Hull ( ヤコブ・ハル ) 氏の作品群は唯一と言えるほどに、手に取って頂ける・現代の装身具としての御提案が叶うデザインの歴史側に居る存在でして、氏の作品群との出逢いの衝撃は今でも忘れられるものではありません。

それこそ装身具のヴィンテージにおける区分と致しましてヤコブ氏は 1960s - 70s という時代で、デンマークジュエリーという分野に属されますが、氏の創造する品々は、それらのキーワード・イメージと良い意味で合致しきることがございません。とはいえやはり物質的なオーラはございますので言われてみれば確かにヴィンテージらしさはございますものの、それ以上に発されるエナジーのベクトルと申しますか、度合いと申しますかははっきりと申しあげまして異常で異質で、言うなればタイムトラベラーもしくは他の星の知的生命体が産み出したデザインと申しますか。本当にどうやったらこの仕上がりに辿り着けるのか。こんなの思い付くって、どんな頭の中なんだよ と独り言ちずには居られません。

“ これはシルバー925ですよ ”“ 純金です ”“ ダイヤ入り ”。このような装身具におけるキーワード ( それこそ判断基準 ) が一切に当てはまらない氏のクリエイション。事実本品を含めヤコブ氏の多くの作品にはピューターと呼ばれる合成金属が用いられているのですが、それは素材に価値があるから・無いからといった既存概念ではなく、氏の世界を表現するに適した素材だからという判断基準になります。こちらも含めてハンドメイドで製作される品々は、ジュエリーアーティストではなく彫刻家としての顔も持つ氏だからこその世界観で埋め尽くされており、その点もまた、デンマークジュエリーの求心力の一つである“ 自然界の有機物から着想を得たデザイン ”とも良い意味で合致しないように弊店は想うのです。

それら現存する鬼才:ヤコブ氏の作品群におきましても、異質さとモダニズムが程好く同居する本品。号数調整可能な合理的要素をそのまま見栄えに直結させ、なおかつ鋭さとも直結させるインテリジェンス・デザインと、アゲートの荒々しさと生々しさをダイレクトに御愉しみ頂ける野性的なミッドセンチュリー・リングとなります。
このボリューム、凹凸、存在感であればパーソナルなチョイスというよりはファッションとしてのチョイスと成るのが定石なのでしょうが、何故でしょうか、ヤコブ氏の作品群からはパーソナル性を強く感じるのです。例えば、これが左手の薬指に在っても逆に自然と申しますか。。。なんて、流石にそれは言い過ぎでしょうか。

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