Yves Saint Laurent という大看板を一層に発展させるため内部構造の細分化を図っていた時代の、より多くの男性像を表現することを目的に設置されたクリエイションチーム“ Difusion homme ”の一着。
細分化、発展、模索＝挑戦。これらのベクトルによってやはり世界観の拡大が可能となりましたが、元々同ブランドに在ったスポーツの世界観の発展や拡大とはいえ、セイリング＝ヨットの文化をサンプリングする選別眼はさすがですし、やはりハイクラスなデザイナーズでありヨーロッパカルチャーだなぁ　と素直に心地良く想います。

更にスクールライクな世界観を装飾性と装いの着地点として盛り込むことによっての“ 学校のセイリングクラブのメンバー感 ”という究極的にニッチで逆にキャッチ―な空気を纏うことと成りました本品。
各所のプリントアプローチで既に自白しておりますものの、掘り下げるほどに変態性が露見するという実に素直な一着ですが、結局のところ土台に丁寧で上質なクラフトマンシップが在り、スウェット素材のカーディガンという物質としても着こなしとしても凡庸性としても豊かな一着に仕上がっておりますので、結局のところスポーツカルチャーの世界観もスクールカルチャーの世界観も軽やか爽やかに御愉しみ頂けることと存じます。

様々な季節や環境で御活用くださいませ。