デザイナーズカルチャーにおける純タキシードジャケット、なんだかんだで新鮮ですね(※角度によって純正の意義が変わりますが、弊店はこちらを純正であると捉えます)。しかも新しいスタイル性に感じられるのは本品が構築的であるだけでなくクラッシックカルチャーが逆に新鮮に感じられる今の時流があってこそではないでしょうか。いやはや面白い。

表記はありませんがおそらくはシルクであろう襟の切り替えし、グレンチェックのテキスタイルデザイン。シックなブラックトーンに秘められた物静かかつ確かなコントラストもまたタキシードの構築にピッタリ。やはり存在感抜群なショールカラー、これもまたド正統派にも関わらず個性を感じる、クラッシックカルチャーの奥深さです。

ヴィンテージ年代を感じさせるBOXシルエット。肩の強さ含めてここまでBOXが強調されたテーラードジャケットは久方ぶりに出逢ったように思います。ミッソーニ夫妻ならではの布帛への探求心、糸の美しさ、色彩感覚、そして特有のスタイル性とタキシードという要素性以上に様々な味付けが注がれた一着ですので、是非サラリと着崩したファッションとして遊んだスタイルはいかがでしょうか、MAX46サイズくらいの御身体が適正サイズであるかと存じます。素材感もスリーシーズン系のウールですので季節のふり幅も広めでGOOD。

このような個性が楽しめるからクラッシックカルチャーは面白いです。こちらは良い意味でデザイナーズだからこそ出逢える一着ですね。