80s Valentino flannel×quilting reversible oversized coat

王道のスタイル設計に創造性豊かな立体造形,全く異なる世界観を表現できるリバーシブル仕様,当たり前のように上質な素材感,物静かであることが至極普通であった時代のエレガントな主張。ヴァレンティノ・ガラヴァーニの才覚がここでも大爆発しています。
土台はいわゆるスタンダードなPコート的なバランスながら身体にフィットさせないことを大前提とした立体的なオーヴァーサイズ設計は今のそれらと通じるようで、それらとは一線を隠す御淑やかさすら感じる品良い収まり。どこか女性的ですらあるコクーンシルエットのボリューム感は44サイズの身体から52サイズほどの身体まで、なんなら女性の骨格ですら美しく演出しそれぞれが異なる見え方でそれぞれが等しく“決まる”というまるで魔法のようなフィッティングバランスを生み出してくれます。

フランネルのフェイス（ウールと推測）はやはり起毛した素材感特有のクラッシックムードでキルティングのフェイス（コットンと推測）は特に現代的なモダンなムードを演出。正直どちらも120点なのでコーディネートに合わせて気分に合わせてマルチに活躍する未来しか見えません。ちなみに個人的にはフランネルフェイスの際に袖をターンアップしてキルティングを覗かせるのが好き、袖丈的に叶うのであればいかがでしょうか。

とっても軽くてとっても暖かくて、活動的でありながらしっかりと身体を包み込んでくれるハーフコートのバランス、本当に着やすくて格好良くて最高なんだ。