絶倫に秀逸 / Diary675
19.2.2019

 

弊店の規定する一つに Military という区分がございまして、それには世界の様々な国と時代が含まれますが、その中でも取り立ててアメリカ合衆国の品が少ない傾向にあるのは私の一個人的な感想と独善的な基準が関わります。それは国や時代に限らず現代の装いとして現代の品と並び比べても心から御推奨できるか, その区分から抜粋してしかるべき要素が在るか, 品として水準か高いか, 理念として尊敬できるか等の独善基準があり、一言で申し上げますと “ 純粋に一つの品として美しいと感じるか ” なのですが、不勉強ゆえ個人的な感覚のみの判断で恐縮ながらアメリカ合衆国のそれらでそのように感じられる品との出逢いは少ない経験則で今に至っております。しかしながら選択に至らないという判断に関しましてはことアメリカ合衆国の品に限り モードの要素として活用される機会が特に多かった がゆえ、その装飾などの要素が 認識として服飾史に浸透しきっている というように状況を捉えているがゆえも大きな理由でして、すなわちその他の Military は要素としてモードに反映された際に “ モードとしてのミリタリー ” と成るのに対し、アメリカ合衆国の品に至ってはもはや一つの “ 記号 ” と成っていると捉えていることを指し、よくよく考えずともそれは凡庸化ではなく明らかなる昇華ですのでとてつもなく凄いことであると純粋に感じております。そのような不勉強かつ独善的な基準に則ったうえで、私には更に一つ “ 40年代までのアメリカ合衆国軍には稀に絶倫に秀逸な品がある ” という感想がございまして、その秀逸さはとにもかくにも異常なまでに絶倫で、装いの洗練性, 品としての水準, 明確な設計理念はあらゆる軍の中でも群を抜き過ぎており、純粋に一つの品としての美しさもまた異常の極地でして、比べることは野暮であり好ましく考えておりませんが、その絶倫な秀逸さに限ってはミリタリー要素を抽出した現代の最高品質の品も到底敵わないと強く強く感じるほどの存在価値でして、この度のエントリーは弊店で 2 度目となる “ 40年代までのアメリカ合衆国軍における絶倫に秀逸な品 ” の御提案であり、SNSで申しあげるところの #specialmilitary に準ずる一着でございます。

 

 

 




“ 内部にストラップを配置する ” という概念は時に未着用時に背負うためであったり助けるために他者が掴むバンドであったり、1990 年代以降の表現としては前述でいうところの前者であると同時に純粋な装飾性と成り近年にもモードの世界で受け継がれていますが、遡れば辿り着くのは本品で 山での活動時において背面の空間に何がしを収納した際に重みでジャケットが後ろに流れ首元が締め付けられることを防ぐ という純粋かつ確固たる理念あっての設計でした。それに至るまで山々での活動という経験則が乏しかったからこそ結集された叡智に基づく、フロント要素における不変性と同化型背面鞄 & 内部ストラップという特異要素のマリアージュという絶倫な秀逸な仕上がりたるや、天上天下唯我独尊よろしく何も誰も到底到底敵いません。

 

 

 

 

 

1943s U.S.military mountain guard’s jacket

“ ストラップに腕を通したうえで羽織る ” という確固たる理念あっての設計に基づいて着て頂いたうえで作為的にストラップをややばかり締めて頂くことによって、形状に独特な歪みの美意識が生まれます。私にとって本品における最もな求心力を感じる論点はそこでして、やはり現代の装いとして, 純粋に一つの品として美しいと感じるか否かです。

 

 

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