自由な精神 / Diary667
5.2.2019

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が僭越ながら勝手に尊敬する人物の一人が自身の属する世界に対して, その分野を愉しむ人々に対して, そして自身の創作に関して以下のように語っています。

 

すごくマッチョな社会

厳格さとでも言うべき部分

自由な精神を持った男性が格好良い

1シーズンで消費される服を創っていない

 

1837 年に設立してから品を創ることに対して向き合い続けることで世界観を構築した そこ はモードの世界に属していながらもそれと一線を画す価値を有し、ある種一人の人間がどうするか否かが論点とならないほどの大きな一つの仕組みとなった存在でして、彼女がその一種の “ 入れ物 ” における紳士服部門の責任者に任命されるのは 1988 年、入れ物ができて約 150 年後のことなのですが、彼女は一貫して変わらぬ姿勢で現在に至るまで 30 年以上創作活動を続けています。
入れ物と比べるまでもなく無に近い経験値しか有さない不肖な私ですら “ 続ける ” の大切さと難しさは頭から離れることはありませんが、なにかを継ぐことはまったく体感しておりませんで、しかしながら永く続いた入れ物を継ぐという決断と進行に対する一種の恐怖心は想像できますが、彼女は永く続いているからこその技術力, 豊富な選択肢, そして在り方を受け止め自身で表現するという生業と行為を愉しんでいるように感じられます。

紳士服には不変性が大きく関わるからこそ芳醇で、ゆえに男性は年齢や国や時代に捉われない独自かつ自由な精神を手に入れることができている。ファッションにおける革新に出逢うことでその精神に新たな一面を見出すことができる。人の精神性の推移に興味があるからこそいつ振り替えっても恥ずかしくない, 1シーズンで消費されることのない, 時代を越えることができる品を創る。彼女を掘り下げることで私はそのように考えていることを知って心の底から感動し、尊敬する の引き出しに彼女をしまいました。私が尊敬する人物の一人は Hermes Homme デザイナー Veronique Nichanian です。

自身の冠で世にでること  それはとても意義あることであると共に勇気を有することであり時に素晴らしいことですが、それを踏まえたうえで私はそれが全てとは想いませんので、彼女が 30 年以上 Hermes という入れ物で Homme に携わり続け、自分にとって最善の場所であると明言することは心の奥底から最上の熱量で素晴らしいと感じます。社会に属し始めて間もない頃、私は “ 年に一度 HEMRES で買い物をする ” という至極好都合な褒美の仕組みを敷いて何年もそれを愉しみに生きておりまして、初めての品がニット帽子だったのですが当時は友人知人に そんな普通なニット帽なのに と酒の席で失笑されておりました。が私は今でも大切にそれを愛用しておりますし、友人知人の中には近年になって Hermes を手にする人も現れておりますので、私は彼女の考える 時代を越えることができる品 を信じておりますものですから、かねてから弊店では Hermes Homme を他と同じく特別な存在として御提案致しております。

 

 

 

 

 



Coming soon
late 90s Hermes, tuareg artist’s handmade buckle belt

ようやく近日の御披露目まで辿り着きました Hermes Homme の品々。上記は厳密に申し上げますと彼女とは異なる部門の一品ですが、入れ物として同じくであり分野として同目線ゆえに弊店ではその世界の一つとして僭越ながら御提案させて頂きます。

 

 

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