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上着としての馴染み / Diary648
6.1.2019

 

4,5日以上空けるとまるで長い期間訪れていないような錯覚に陥るのは勤務先であろうと自宅であろうと然う憶いますが(ショートトリップとか)それにしても年末年始の一線というのはより一層の新鮮さを感じずにはいられず、新たな西暦を手に入れるというのに弊店空間に入ると自身が馴染めていない違和感というか遠く懐かしさを憶える不思議で御座いました。たった数日というのに。通勤途中でさえもEMPORIO ARMANI CAFEとNespressoの間、グレースーツを纏ったジョージクルーニーに凝視される広告からタキシードに変わり誰かに微笑むジョージクルーニーに変更された事実すら巨大な歴史的変遷のように感じた始末。お前は漢として未だ未だだよ、と謂われている気がしたので目が合わなくなっただけでホッとしております。

 

さて、今年は声を発さず自宅に籠りきりの正月でしたので、皆様とお話させて頂き、人間を取り戻すことができました。貴重な連休中お越し頂いた皆様、こゝろより御礼申し上げます。インフルエンザも流行の兆しをみせつつ在るようですので、呉々も御自愛下さいませ。

 

 

 


 

誠に勝手ながら昨日より御披露目させて頂いているAntique woolの其々ですが、お素材や稀少度など此れまでしつこいようにお話させて頂いているので改めて本文を迎える事になにかと恐縮をしております。Diary647で綴らせて頂いたように突出したハイランク・ファブリックを有する異常個体でない限り【強度】において実際的能力を魅せるテクスチャが全体の殆どを占めるAntique woolというのは1世紀以上の時間を経過した例えばあらゆるお素材の中でも加水分解やら生地自体の生死からすこぶる遠い種類の物理的強さと恒久性を確保した唯一素材のように感じてなりませんで、まぁとは謂うもののわたくし生地のスペシャリストでは御座いませんので専門的分野における見識を述べるに知識が足りない身分ゆえ引き続き恐縮をしておりますが、本質的の織り上げに加え当時の外気環境にも起因するだろう湿気や油分をたっぷり吸収した目の詰まり具合の他に、一体なにをもって物理的強度と目の前の存在事由を証明しようものかと憶うわけで、時間経過に比例するように強度を増して往く特異性質も例のない唯一区分と憶えてならず、それらを総称してAntique woolと呼ばせて頂いているわけです。勿論、個体注文主、歴代オーナー様、コレクター様、ディーラー様等の綿密な保存提供無くして語れない存在証明も然りと存じます。有り難い。

 

 

 

 

 


 

それら殆どが個人注文主とアルチザンとの応酬によるBespokeの背景を有するわけですので、例によって恐ろしい程の特有性を獲得して御座います。そもそも鉛筆で設計図を起す運びのようにパターンの精密やパネル数の多さや生地裁断への手数、合理的量産体制を得ていない時代のゆっくりとした御仕立ては資料としてポジションされる視線も御座いますが、以上の基底に加わる個人注文主の意向,嗜好,好悪,アルチザンの裁量,判断,決断が混ざり合い、時として“妙な”ディテイルを魅せる個体との対面は、質と少しの差別化を好むわたくしにとっても喜ばしい内容でした。

 

【生地の強さ】と【個体威力】のお話をさせて頂きましたが、何より大切にしている精選基準としては引き続き総合的なプロポーション、フィッティングへのモダン性こそ決して外せない神経質ポイントなわけでして、Military、Work、そしてAntiqueのステージにおいてはユニフォームにならない現実的強さとコスチュームにならない実際性が必須項目に浮上致します。そこに匿名性が交われば謂う事は何も御座いません。いずれも身体数十カ所以上採寸を視る厳格なビスポーク・テーラードの方向へ収めては勿体がないほどプラクティカルな性格ですから、ヘヴィデューティー・ギアとして是が非でもご提案させて頂きたい所存は少しも変わらず、羽織る / 脱ぐ の連続をこなす習慣性もまた極めて男性的な【上着】として認めるほうが馴染みが凄く、例えば5つのBASIC ITEMの項目を数えるとすれば確実性を向けたひとつに加えて頂きたい Antique wool / jacket のご提案で御座います。

 

 

 

 

 

 

最後に申し上げたいのは、ブラック・テーラードの有用性で御座います。何処へ往こうと失礼に当たらず、何方様へもオフィシャルな印象を魅せることができる至極男性的な一張羅という意見も引き続き、そのうえAntique woolの即時実践力となればグレイセーターにブルージーンズくらい懐を設けて頂いても何ら差し支え御座いません。ところで本日ご紹介したい個体というのはヨーロッパ諸国の中でブラックというカラートーンをファッションとして受け入れた唯一国、フランスからの贈り物は1900年代初頭。妙な位置のチェンジポケットに妙な長さのセンターベント、愛が注がれたパッチワークによる証明、コシが強力な生地感取、裏地フラップポケットと防御力を与えるステッチアプローチ。表参道Nespressoの横を悠然と闊歩頂きたい素敵なデイリー・ギアで御座います。

 

 

 

 

 


New arrival, early1900s France bespoke tailored jacket

 

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
info@surr.co.jp

 

 

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